第2回 SDGsクリエイティブアワード 受賞作品

SDGsクリエイティブアワードGOLD AWARD

飛川 優「ごみが資源に!~ダンボールコンポストから広がる環境教育~」

目標4 目標12 目標13

▼作品意図▼

SDGsと聞くと、なにか大きなことや、難しい取り組みなどを想像しがちですが、ダンボールコンポストならば、簡単に生ごみを減らすことができます。1、2年生の子供たちが楽しく、自分たちでできているというのが何よりの証拠だと思います。 また、生ごみが資源となり、堆肥を作り、その堆肥を使い作った野菜を食べる、というサイクルを自らの手で味わうことができ、食べ物の循環や、本当の価値を見直すきっかけにもなると思います。 子供のうちから楽しみながら「習慣として」環境問題に取り組むことができ、また子供たちの自由な発想と創造力を育むことができるダンボールコンポストは、非常に意義のある活動だと思います。多くの方に知っていただき、ぜひ学校や親子で取り組んでいただきたいと思います!

▼受賞理由▼

地道で地に足の着いた取り組みをしっかりと伝えている点が、非常に高く評価されました。段ボールでコンポストを行えるという発想を映像で伝えることで、「実はSDGs達成は身近なところから始められるんだ」というメッセージをうまく扱っていると思います。大変すばらしい映像で、プロが作ったドキュメンタリー作品かと思いきや、実はこの作品は高校生が構成、カメラ、取材、編集をこなしているというところは驚きをもってとらえました。SDGsを実現するはずの時代に世の中の中心にいる世代がこのような作品を作っていることは、世界に対して強いメッセージを投げかけてくれると思いますし、未来に対する期待も持たせてくれるものです。欲を言えば、環境面だけでなく、健康や土地への愛着といった社会的な持続可能性を高めることにもつながっているという効果にも触れていただけるとさらに良くなると思います。映像の最後の部分にある、純粋さが生み出すユーモアを上手に描き出している点も高く評価されました。(審査員:蟹江憲史)


部門①: SDGs普及促進映像大賞・学生

桐朋高校有志映像制作チーム
太田慎一郎、伊藤誠純、日置健太、荒殿惇、中島遼太郎、小林廉、根上侑己
「共有しよう!必要なのはその一歩」

▼作品意図▼

「なに?SDカード?」SDGsについて友達に尋ねたときの返答です。多くの政治家がSDGsのバッジをつけ、様々な企業がSDGsを意識して活動していますが、まだ日本では(特に若い人は)SDGsの認識や社会問題に対する意識が低いように感じます。では、SDGsの認知度を高めるために、私たちは何ができるのか。もしSDGsのことを知ったとしても、私たちはどうやってその目標の達成に貢献できるのか。そこで導き出した答え、それは「共有すること」です。SNSがある今、社会問題の情報や自分の意見を共有するだけで、多くの人に認識が行き渡ります。意識する人が少しでも増えれば、解決するためのいい答えがきっと出てくるはずです。「共有する」という小さな一歩。それが大切だということを伝えるべく、この動画を制作しました。

▼受賞理由▼

時間がない!小さな一歩でも今、動こう!社会課題に関心を持ち発信をみんなに促すテンポの良い映像は見事に観る人の心も背中も押す魅力がある。登場する高校生たちのパフォーマンスが個性豊かで好感度高く、自分にも何か出来そうな気にさせてくれる。気候危機をはじめSDGsが目指す社会課題の解決にむけて2030年までに残された時間は少ない。アクセルを踏んで実現しなくてはいけない段階を迎えている中で、スピードを強調していたことが高い評価につながった。(審査員:国谷裕子)


部門①: SDGs普及促進映像大賞・一般

松本佳子「ぼくはうみがすきじゃない」

目標14

▼作品意図▼

「ぼくはうみがすきじゃない。だって海をみていると悲しくなるから。」 海にたくさん落ちているゴミをみて、落胆する少年の姿。 彼は浜辺のプラスチックゴミを見るたびに、 人間がどれだけ自然を汚しているのか、海を大切にしていないかがわかってしまい、辛くてたまらないのです。 地球の全てをつなぐ大きな海に対する少年の気持ちは 私たちが決して忘れてはいけない自然への感謝の気持ちです。 この大いなる海が今私たちに教えてくれていることは何なのか?豊かな海を守るために私たちがすべきことは何なのか? 少年がゴミを拾いながら考えるのは、海に生きる魚や鳥たちのこと。「どうか僕が一生懸命ゴミを拾うから、この海を救ってください。」 少年の切実な思いがたくさんの人に届きますように。

▼受賞理由▼

海が地球環境の根本を支えていることを少年の純粋な疑問やメッセージで伝えている。この作品の素晴らしい点は映像の表現のテクニックに頼りすぎず、ストレートに訴えようとする純朴さにある。特にファーストカット(一番初めの映像)で背中越しで海を見せている部分。数秒のこのカットで見た人のほとんどにメッセージを伝えられるのではないだろうか。(審査員:菱川勢一)


部門②: SDGsローカルアクション映像大賞・学生

福井工業大学 松原かおり・ 一般社団法人限界集落A43 代表 藤井啓文
「この場所に来れば、誰かに会える。」限界集落A43(福井市芦見地区)のSDGsローカルアクション

▼作品意図▼

SGDsローカルアクションとして、福井市芦見地区にて炭作りを通して街の人と山の人を繋げる活動を行っている「限界集落A43(Ajimi)」代表の藤井啓文(Keibun Fujii)さんを取材しその活動をご紹介したいと思い制作しました。 表現する目標:「11.住み続けられるまちづくりを」 活動に関連する目標 2:「13.気候変動に具体的な対策を」 活動に関連する目標 3:「15.陸の豊かさも守ろう」

▼受賞理由▼

日本には過疎化する中山間地は多い。しかし芦見地区の地区は、すばらしい自然が残っている。美しい山林を守りながら、新しい芦見地区になるために、「A43(あしみ)」でつくる炭を中心に、楽しく里山ライフにチャレンジする活動している。みんなでA43村をつくっていく様子を、美しく映像で作られている。(審査員:福井崇人)


部門②: SDGsローカルアクション映像大賞・一般

伊豆原浩太、齊藤智法、岡友也、島津卓史、棚瀬未有
「SAVE LIONS〜消えゆく野生のライオンを救うプロジェクト〜」

 

▼作品意図▼

現在、絶滅の危機に瀕する「野生のライオン」を救うために、埼玉西武ラインズが、創設70周年の2019年、「SAVE LIONS(セーブライオンズ)〜消えゆく野生のライオンを救うプロジェクト〜」を立ち上げた。長年、ライオン保全に取り組む英国オックスフォード大学と連携。選手がホームランを打つたびに、彼らの保全活動を経済的に支援する取り組みだ。またファンたちも、チャリティーグッズの購入や募金などでプロジェクトを支えた。そして、さらに一頭でも多くのライオンを救うために、国内外の企業/団体にも協力を要請。その結果、世界7カ国の14組織が賛同を表明。世界中に「ライオン保全」の「リーグ(=集合体)」を作り上げた。ライオンズ創設100周年を「野生のライオン」と共に迎えるために。2020年以降もプロジェクト継続が決定している。

▼受賞理由▼

とにかくハイセンスでインパクトが強い映像です! 世界中の“ライオン”関係者を巻き込んでいく力がハンパない、と審査員からも思わず笑顔が。SDGsの基本であるパートーナーシップの精神に満ち溢れています。何より、生物多様性の重要な目標を定めるCOP15が開かれる大事な年に「陸の生きものを守ろう!」という熱い思いが、ユーモアを交えて伝わりました。「ライオンだけでなく、虎もイケるかも(笑)」なんて夢も広がる楽しい作品、素晴らしいです。(審査員:堅達京子)


審査員特別賞

畠山瑛護「彼に、選択の自由を。」

部門①:SDGs普及促進映像部門

目標5

▼作品意図▼

何かの問題をみんなで解決しなければならない時、共通の想いが必要になります。想いを共有することで問題に対する課題意識が強まります。特にジェンダーの問題は、特別数値化された弊害があるというより、性別によって苦しめられている人の「気持ち」そのものが、解決すべき問題であるため、本当の意味での男女平等を達成するために、まず私たちは「想い」で、「気持ち」でつながる必要があるのです。 この動画では、僕の同級生に、自分の想い・悩みについて、インタビュー形式でごく自然に話してもらいました。僕の同級生はこれまで性別にすごく悩まされる人生を送ってきました。ジェンダー平等の現状について伝えるには、より身近な事例の方が見ている人に伝わりやすいと考えたのです。 この動画によって、見て頂いた方と、僕の同級生と、僕との間に共通の「想い」をつくることができたら、それは問題解決の第一歩になると思います。

▼受賞理由▼

学校現場で、友人である“彼”が、当事者として生まれついてのジェンダーに対して感じている本音を自分の言葉で語りかける映像に、審査員一同引き込まれました。自ら語る勇気と、その思いをしっかり受け止めて作品に昇華したことに、心から敬意を表します。“女に生まれて嫌だと思っていること”を、制服姿の等身大の言葉で直接訴える映像には、他の作品にはないリアルな力がありました。若い世代から希望をもらった作品です。(審査員:堅達京子)


大和証券グループ賞

田中隆造(株)たき工房  TAKI SMILE DESIGN LABO ✕ ちょんまげ隊
「lalaの木」

部門②:SDGsローカルアクション映像部門

▼作品意図▼

ネパールはアジアの最貧国と言われています。その山奥にある学校は、どうしても殺風景なものです。教わる内容も必須科目のみで、音楽や美術といった感性を育む「情操教育」を学ぶ機会がありません。 そこで着目したのが色彩効果でした。色は、人の情動にあらゆる影響を与えてくれます。カラフルな木のモニュメントづくりを通して、色による「楽しく心地よい空間づくり」を目指しました。 また、この「lalaの木」は汎用性が高く、必要なのは絵の具と筆と楽しむ心のみです。ネパール中で「lalaの木」が広がっていくようにと、使った画材などはすべて寄付。 この動画を通し、アイデア次第で各々の身近なものでSDGsに取り組むことができる、また、取り組み方にも色々なやり方があるということを、多くの人に知ってほしいと考えております。

▼受賞理由▼

本作品は、アジアの最貧国の一つと言われるネパールの子ども達に色彩を通じて多様性を育む「lalaの木」プロジェクトです。子どもの貧困は世界共通の課題であり、その解決は未来への投資だと考えます。「lalaの木」を通じて子ども達の未来を広げるこの取組みは、貧困問題解決への重要な第一歩です。当社も子どもの未来を応援する活動に取り組んでおり、当該プロジェクトのコンセプトに共感しました。また、世界各国でSDGs達成に向け必死に取り組んでいる日本人がいることに勇気を貰うと同時に応援したいと強く思える作品です。「ネパール中の子どもたちが心までカラフルでいられるように」、この作品を通じて一人でも多くの人に子どもたちの笑顔の大切さが届くことを切に願っています。


ANA賞

黒川温泉観光旅館協同組合「YUAKARI 里山に希望のあかりを灯し続ける」

部門②:SDGsローカルアクション映像部門  

▼作品意図▼

私たちの地域理念は「黒川温泉一(いち)旅館」 黒川温泉全体がまるでひとつの宿のように、訪れる方々を地域全体のお客様としてお迎えし、皆同じ気持ちでおもてなしする。そして、地域で課題を共有し挑んでいくことで、全体の持続的な繁栄を目指しています。そして、「黒川温泉一旅館」の理念に基づいて、行動指針となるのが「競創と共創」です。個々はそれぞれが独自に考え刺激し合いながら競い、より良い宿を創り上げていく競創。一方で、全体の課題については一緒になって対話しながら、共に知恵を出し汗を流して豊かな地域を創っていく共創。この「YUAKARI」プロジェクトは「地域資源の保全」「地域での働きがい」「地方経済の成長」「多様な関係者と創り上げる」など、SDGsを意識したローカルアクションとして取組み続けていきます。

▼受賞理由▼

黒川温泉観光旅館協同組合の皆さんが毎年一丸となり続けている、この「YUAKARI」から黒川温泉を訪れるお客様へのおもてなしの心を感じることが出来、地域創生に繋がる素晴らしい取り組みだと感じました。里山の環境を脅かす放置竹林の竹害という問題を、見事に黒川温泉の名所の1つに変貌させ、間伐した竹の利用から使用後に粉砕し肥料への活用といった循環システムも大いにSDGs へ貢献しており、何より綺麗な灯篭の映像を通しとても温かい気持ちにさせていただきました。また2016年の熊本地震で甚大な被害を受け、昨年(2019年)4月にようやく30件の旅館すべてが営業再開できるようになったと伺いました。今後の皆様のご活躍をとても楽しみにしております。


北海道知事賞

市立札幌藻岩高等学校45期生有志チーム
髙木双葉、笹島勇基、平井隼人、鈴木いぶき、青山海時、樫村拓真、齊藤優月、 田浦優菜、高正侑依、谷口風太、千葉暁穂、内藤真倫、花駿佑、本庄泰盛、小林 知央
「ミライdesign」

部門①:SDGs普及促進映像部門

 

▼作品意図▼

私たちは、高校の総合的な学習の時間を利用し、SDGsの学習を進めながら、自分自身のキャリアについて考える活動を行ってきました。具体的には、私たちの住む地域や世界が直面している課題に目を向けることで、その課題解決に向けた学問との関り方や社会への貢献の仕方について考えを深めてきました。 私たちは、SDGsという「道しるべ」のもと、社会に関心を持ち、社会への関わり方を模索し始めました。若い力を結集すれば、私たちの住む、札幌市、北海道を、そして、世界を変革できる。SDGsを学んだ今、そう強く感じています。 私たち高校生の「ミライをdesignし、学び、行動していく前向きでポジティブな姿」や 「ミライの持続可能な社会に貢献していきたいという力強い決意」、そして、「SDGsを広く普及し、後輩へとバドンをつないでいきたいという思い」を映像作品に表現しました。

▼受賞理由▼

本作品は、SDGsの17ゴールについて、高校生の皆さんが自らの言葉で、それぞれの目標に対する行動意思を示しているものであり、2030年までにSDGsを達成して素晴らしい未来を作っていく、という強いメッセージを感じました。2030年は、今の高校生の皆さんが20代半ばとなり、まさに社会の中心となって活躍している世代であり、そうした北海道の将来を担う同年代の皆さんの共感を得られることが期待できるなど、SDGsの普及啓発にも大いに資するものと考え、知事賞に選定させていただきました。北海道がめざす「安心して心豊かに住み続けることができる社会の形成」に向けて、皆さんの今後の活動に大いに期待しております。


札幌市長賞

惹句まりか「魚心あれば水心~出来ることから始めよう~」

部門①:SDGs普及促進映像部門 

目標14

▼作品意図▼

SDGsについて学び、まずは友達や身近な人に関心を持ってもらうことが大事だと思ったので、今回は特に「水質を保全する」ことについてのアニメーションを作りました。自分と同じネット世代の人たちに親しみやすい形で作ると同時に、自分の親や小さな子供たち、世代を問わず誰が見てもわかりやすい映像を作ることを心掛けました。私は、自分の思っていることを映像と音楽で表現したいと普段から考えているので、今回の動画作りではSDGsについて伝えることや、その問題の難しさに悩みました。私はこのコンテストで、SDGsについて皆が自分の出来るやり方で、一人一人が気軽に発信していくことが出来るということも伝えていきたいです。


▼受賞理由▼

本作品は、「海の豊かさを守ろう」のゴールを軸に、水産資源の保護とプラスチック資源の循環をインパクトの強い映像と音楽で訴えかけており、視聴者に環境保護について強く意識させる効果がある。札幌市は市域に海は無いが、北海道内外の様々な資源を消費する大都市であり、この資源について責任ある消費を意識しながら行動する必要がある。昨年、札幌市と関係11市町村と形成した「さっぽろ連携中枢都市圏」では、構成市町村や関係事業者等と連携し、持続可能な地域づくりに向けて取り組んでいるところであり、本作品は一人ひとりの消費や廃棄が他の地域や海洋にまで影響していることを考えるきっかけとなる作品として評価できる。


JICA特別賞

成澤あゆみ「Well-being ~幸せな世界~」

部門②:SDGsローカルアクション映像部門 

▼作品意図▼

大学生活。 私の人生の中で、最も迷って悩んで何が正解かもわからない日々でした。 様々な活動をして、カンボジアに出会って、そこんな自分でも認めてくれる、大切だと思ってくれる人がいるということを知れたのは、人生最大の財産であると感じます。 この動画を通して「幸せとはなんなのか」たくさんの人に考えてもらえるきっかけができることを願っています。


▼受賞理由▼

法政大学現代福祉学部スポーツ健康学部の皆さんがカンボジアで行った活動の様子が、生き生きと伝わる動画でした。日本から持参した中古の靴を障害を持つ子どもたちにプレゼントしてスポーツ企画を実施する様子は、青年海外協力隊を彷彿とさせます。JICAが推進する「スポーツと開発」にもつながる活動であり、東京オリンピック・パラリンピックを控えてとてもタイムリーな動画である点も高く評価されました。 JICA特別賞では副賞として、北海道の国際協力の現場を視察する取材ツアーの機会を提供したいと考えています。カンボジアでの経験を活かして、魅力的な新作動画が制作されることを期待しています。